自由すぎておもしろい。種田山頭火の俳句を紹介しますわ。
夕立や、買わず飛び込む百貨店
のわくわくです。
突然ですが、
自由律詩といったら、種田山頭火。
種田山頭火といったら、自由律詩ですよね。
実の母を投身自殺で亡くし、
それを起因として、放浪の旅に出ます。
そして、その旅先で数々の自由律詩の俳句を詠みました。
そこで本日は、自由律詩の申し子、
種田山頭火先生の詩を見ていきましょう。
①酔うてこおろぎといっしよに寝ていたよ。
種田山頭火は今で言うアル中。
晩年の日記には、
「酒を注いで、そこから句が生まれた」と語るほどだったそう。
旅先にて、酒を飲み飲み家のない山頭火は、野宿せざるを得なかったということですね。
思ったより自由ですよね。
②風ふいて一文もなし
風ふかなくても一文もないです。私は。
③水飲んで尿して去る
これは、『行乞記(ギョウコツキ)』に乗る句です。
つまり、旅先の途中で読んだ句ですね。
酒飲んで尿して寝る。
だと一気に味がなくなりますね。
詠まれた背景によって、
句の味が、ぐっと引き立つのですね。
④何が何やらみんな咲いてゐる
これはとても好きです。
春になって、見知らぬ花々がたくさん咲きました。
その時の心情を、そのまま詠ったんですね。
自分が思った心情そのままを、
詞に乗せるのは、
なかなか難しいです。
感服。
⑤べんたう(弁当)シリーズ
けふのべんたうは野のまんなかで
けふのべんたうは橋の下で
けふも大空の下でべんたうをひらく
けふのべんたうも草のうへにて
僕の学生時代も自由律詩なら表現できる!
「けふのべんとうも便所のなかで」
「けふのべんとうも」って
いつもそうみたいじゃないか。
けしからん。
しかし、哀愁漂う。いや、なんか涙出てきた。